キングダム!?

TVアニメや劇場版(実写)にもなっている
「キングダム」という漫画を
ご存知でしょうか?

 

作者は「原泰久」さんで、
中国・春秋戦国時代の末期のお話しです。

500年の騒乱が続く中国大陸で、
初めて国家を統一した秦の始皇帝(嬴政えいせい)と
将軍・李信(りしん)の物語を描いています。

 

呂不韋「呂氏春秋」

しかし、今回のブログの主役は、
13歳で即位した嬴政を補佐した

相国(しょうこく:最高位)の呂不韋(りょふい)のお話です。

 

呂不韋の編纂した書物に「呂氏春秋」(BC239年)があります。

1文字でも添削できれば千金を与えるとした、
「一字千金」の話しが有名です。

 

「呂氏春秋」の「十二紀」では、
初めて1年を12ヶ月に分ける考えが記されています。

それまで、自然の流れに身をまかせてきた民衆にとって、
季節や各月において
”何を営むべきか”の指針が与えられたと言えます。

 

「キングダム」第404話より

 

現代に息づく陰陽五行論

陰陽五行論が体系化されたのは、
鄒衍(すうえん BC305〜240年)によってと言われています。

その直後に編纂された
「呂氏春秋」の「十二紀」にも
陰陽五行論に則った考えが記されています。

1年を12ヶ月に分類し、
五行に季節と色を配当しています。

 

つまり

木性:春、青
火性:夏、赤
金性:秋、白
水性:冬、黒

となります。

 

ちなみに、この当時は土性は季節に配当されていません。
季節の変わり目の”土用”を土性に割り当てたのは、もっと後の時代です。

 

なぜ”青春”は青いのか?

 

それは、陰陽五行論の考え方だったんですね。

青春
朱夏
白秋
玄冬(玄は黒)

 

紀元前に考えられた陰陽五行の思想が今でも息づいています。