工業製品の魅力をお客様に伝える

売上アップ 広告コンサルタントの宮守秀多です。

 

先週は、初めて会った設備メーカーさんの

プレゼンの問題点をお話しました。

「伝わっているか!」

 

今日は、そのプレゼンの続きの

もっとガッカリしたお話です。

 

 

その会社は設備メーカーなのですが、

何億円とするような大型設備ではなく、

数百万〜1千万円ぐらいの設備を扱っていました。

 

小型設備や部品ですが、取り扱い品目は多いです。

自社開発設備だけでなく、

他社の代理店も行なっているからです。

 

 

「***な新しい商品があります。」

「これは、△△△な機能が追加されて、、、」

 

まぁ、五月雨式に商品紹介が続きます。

 

途中、

「へぇ、いい製品ですね」

「ただ、今は使い道ないかな〜」

という感じ。

 

 

興味を引く商品もありましたが、

うちとは関係のない(使い道のない)ものでした。

 

 

そんなやりとりが続いたあとに

衝撃の一言が走りました!!!

 

 

相手の営業さんから

「御社で作っている製品を

よく知らないのですが、、、」

 

私「・・・」

 

 

嘘でしょ!

お客さんの仕事を知らないで、

営業に来たようです。

 

なんだか悲しい気持ちで、

2時間近いミーティングを終了しました。

お互い、なんの成果もなく。

 

後日、何度か再訪問のメールをいただきましたが、

もちろん丁重にお断りさせてもらいました。

 

 

実は、これが初めてではないんです。

意外とお客さんのことを知らないで、

売り込みにくる営業さんはいらっしゃいます。

 

 

 

しかし、笑っていられませんよ。

意外と身近に同じようなことがあります。

 

 

社内に材料開発する部門があります。

新しい材料が開発されれば、

新しい製品が開発できます。

 

それ、本当ですか?

 

 

材料開発部門から製品開発部門へ

こんな依頼がありました。

 

「次の社長検討会に一緒に出席してくれないか?」

というものです。

 

どうやら、

開発中の材料をどう製品に展開するかを質問されたときに

回答できないと困るからだそうです。

 

つまり、将来の製品ターゲットを見据えた

材料開発を行なっていないのです。

 

 

たしかに、材料の基礎研究は重要ですし、

「下町ロケット」(池井戸潤氏著)では、

それで大成功を納めています。

 

しかし、基礎研究だけでは、

ビジネスのスピードに追いつけないのです。

「下町ロケット」のようなギャンブルは

出来ないのです。

 

次のターゲットを見据えた研究・開発が

必要ってことです。

 

 

 

次の例は、社長検討会に向けての製品開発部門

のプレゼン資料のお話です。

将来の製品開発のためには、

新しい技術・材料は必須になります。

 

すると、検討会へ向けた資料には、

新しい技術・材料がいかに難しいかをアピールします。

だから、投資が必要なのでお金下さい!

ダメ!・・・そう簡単にお金は出ません。

 

 

社長をはじめ、経営陣には、

そのプレゼン内容ではダメなのです。

 

必要なのは、新しい技術・材料なら、

新しいアプリケーションがあります。

この分野にも新規参入できます。

 

など”絵に描いた餅”を、経営陣に食べて

いただく必要があります。

会社は、その”お餅”にお金を出してくれるのです。

 

 

お客さまへのプレゼンと、

経営陣へのプレゼンと、

ターゲットが異なれば、その視点が異なります。

 

 

 

営業も開発もプレゼンも

ターゲットをよく理解する必要がありますね。

というお話でした。

 

「敵を知り己を知れば百戦危うからず」(孫子)